AmazonがAIチップ「Trainium3」を発表 - ForkLog：暗号通貨、AI、シンギュラリティ、未来

# Amazon、AIチップ「Trainium3」を発表

Amazon Web Services（(AWS)）は、自社開発のAIチップの新バージョン「Trainium3」を発表しました。また、次世代バージョン「Trainium4」の開発もアナウンスしました。

Trainium3 UltraServers now available: Enabling customers to train and deploy AI models faster at lower cost. #AWSreInvent ⬇️ https://t.co/YV8iUyKUB8

— Amazon News (@amazonnews) 2025年12月2日

同社は、最先端の3nmプロセスのTrainium3プロセッサと独自のネットワーク技術をベースとしたUltraServerシステムのローンチを発表しました。

両方のソリューションは、第2世代の半導体と比べてAIの学習・推論において大幅なパフォーマンス向上を示しました。

このシステムは、パフォーマンスが4倍に向上し、メモリも4倍に増加しています。これにより、AIのトレーニングだけでなく、ピーク時のAIアプリケーションの運用も可能となります。

UltraServerは144個のTrainium3チップで構成されています。システムを組み合わせることで、最大100万個の半導体を収容できる構成を作ることが可能です。

新ソリューションのエネルギー効率は40%向上しました。同社は、Anthropic、LLM Karakuri、SplashMusic、Decartなどの顧客が既に第3世代チップを利用しており、これにより計算コストを大幅に削減できたと述べています。

Trainium4

Amazonは半導体のロードマップを公開しました。次世代チップ「Trainium4」は既に開発中で、パフォーマンスの「さらなる大きなジャンプ」が見込まれています。さらに、Nvidiaの高速接続技術「NVLink Fusion」をサポートする予定です。

Trainium4ベースのシステムは、NvidiaのGPUと連携して計算能力をスケールできるようになります。同時に、自社のより安価なサーバーラック技術も引き続き活用します。

AIエージェント

Amazon Web Servicesは新たに3つのAIエージェントを発表しました。そのうちの1つはユーザーの好みを学習し、数日間自律的に動作することができます。

各デジタルアシスタントは異なるタスクを担当します：

• Kiro — プログラマー向けアシスタント。人間から指示を受け、仮定を確認・修正し、その後自律的にタスクを実行します。
• AWS Security Agent — コード作成時にセキュリティ問題を独立して検出します。
• DevOps Agent — 新しいアルゴリズムのパフォーマンスや他のソフトウェア、ハードウェア、クラウド設定との互換性テストを自動で行います。

Kiroは「セッション間での永続的なコンテキスト」をサポートしており、メモリが切れることはありません。エージェントは人間の介入を最小限にして数時間または数日間稼働可能です。

ソブリンAI

Amazonのもう一つの大型リリースが「AI Factories」です。このソリューションは、大企業や政府機関が自社データセンター内でAIシステムを直接展開できるようにします。

「顧客が電力とデータセンターを提供し、AWSがAIシステムを設置・運用し、他のクラウドサービスとも接続可能です」と同社は述べています。

このアイデアは、自身のデータを完全にコントロールしたい企業や政府のニーズに応えるものです。

なお、11月にはAmazonがPerplexityに対し、AIエージェント搭載ブラウザを自社ストアから削除するよう要求したこともありました。